知っておきたい日本語(2):ありがとう

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「ありがとう」を漢字で書けますか?

「ありがとう」という言葉、よく使いますが、皆さんは漢字で書けますでしょうか?
先日、職場でメールをチェックしていると、この「ありがとう」をいつも漢字で書いている人がいました。自分自身は漢字で書かないので、ちょっとした新鮮さを感じました。さて漢字は?

「ありがとう」は漢字で書くと、「有難う」になります。

では、「ありがとう」の由来は何?

「ありがとう」を「大辞泉」で調べると、
《形容詞「ありがたい」の連用形「ありがたく」のウ音便》感謝したり、礼を言ったりするときに用いる言葉。
と出てきます。

また、「語源由来辞典」では、
ありがとうの語源は、形容詞「有り難し(ありがたし)」の連用形で、ありがとうとなった。
「有り難し(ありがたし)」は、「有る(ある)こと」が「難い(かたい)」という意味で、本来は「滅多にない」や「珍しく貴重だ」という意味を表した。
と書かれています。

「滅多にない」という意味をなすようですが、もともとこの「ありがとう」という言葉は、室町時代以前は、神に対してのみ使われる言葉だったそうです。神や仏をたたえ、賞賛する言葉として使われていて、人に対して使われることもなかったようです。

一方で「ありがとう」を英語でいうと何でしょうか。
Thank you(サンキュー)であり、日本語に戻すと、「あなたに感謝する」になります。

英語などの他国の言葉では、ありがとうは、あくまで相手(あなた)に対して行うものであるのに対して、日本語の「ありがとう」は、相手もありますが、由来で言うと「神に対する感謝」を表すものでもあります。
得難いものを得ていることに対して感謝をしている、というニュアンスでしょうか。

「ありがとう」の反対語は何と答えますか?

では、「ありがとう」の反対語は何と答えますか。
ひら仮名だとわかりにくいですが、有るのが難しい「有難う」の反対語なので、「当たり前」と言われることが多いです。

起こっている出来事や事象に対して「当たり前だな」と思っていると、「ありがとう」とは言えません。風邪などの病気になると、健康であることが当たり前でなくなり、健康であることに感謝をしたくなるように、「当たり前」と思っている時はなかなか感謝ができないものです。

この「当たり前」だという前提、なかなか外すことができません。

特に職場においては、効率性を追求するために、「それが当たり前だ」と捉えることが通常よりも多くなっていると思います。

職場での人間関係を良くするために「ありがとう」を

職場で仕事をしている時に、メールを見ると「ありがとう」「ありがとうございます」という文字は多くみられます。

その時、ちょっと頭の中で漢字に変換してみてはいかがでしょうか。
「有難う」「有難うございます」と。
そして、得難いものを得ているという由来につなげ、その事実に対して感謝をする。

ABC理論というものをご存知でしょうか。
アルバートエリス(Albert Ellis)によって1955年頃考案された論理療法の中の基本的なモデルであり、
A:Activating event(出来事)
B:Belief(信念、固定観念)
C:Consequence(結果)
起こった出来事(A)に対して、自分の固定観念などからの認知の仕方(B)によって、結果的な感情(C)が起こるものだという理論です。
すなわち、自分のBeliefによって、同じ事象が起こったとしても、もたらす感情は変わってきます。

職場で日々忙しく働いていると、どんどん悪い方に考えたり、他の人に嫌な感情を持ったりもします。それを解消するためには、Belief(信念、固定観念) を良い状態にしておくことが大事です。では、皆さんは良い状態にするように日々意識していますか。

先ほどの「ありがとう」を「有難う」に変化して、今に感謝するということ。その徹底が、自分自身を良い状態に整え、その結果、職場での捉え方を変え、人間関係にも良い影響をもたらしていくかもしれません。

今日一日、「ありがとう」という文字にアンテナを張り、「有難う」に変換することを始めてみませんか。

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